ファイルサーバの検索(速度・精度・全文検索)にまつわる課題の解決策
カテゴリ:技術課題・解決法
クラウドストレージなどが登場する以前から、オンプレミスの環境で企業内の資料やデータの保管場所として利用されてきたファイルサーバ。
しかし欲しい資料やデータを探そうと、ファイルサーバ内で検索をかけてみても、長時間待たされた挙句にイメージしていた検索結果が出てこない…なんてイライラした経験のある方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ファイルサーバの検索(速度・精度・機能など)をテーマに、
- ファイルサーバの検索に対する不満の種類
- それでもなかなかリプレイスできない理由
- 解決策の一つとしての企業内全文検索システム
をご紹介いたします。
膨大な資料やデータが蓄積されたファイルサーバ内の検索を改善することで、業務効率だけでなく企業内のデータ活用をより加速させることに繋がります。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
- ファイルサーバの各種課題を企業内検索システムで解決!
- 管理ルールを定めても現場で守られない、整理したいが必要なファイルか分からない、別サーバだと上手くファイル共有できない、クラウドに移行するかまだ判断できないなど、ファイルサーバには様々な課題が存在します。これら課題を企業内検索システムの導入でサクッと解決しませんか?
ファイルサーバの検索に対する不満とは
冒頭でもご紹介したように、ファイルサーバ内の検索において、何らかの不満を体験した人も多いことでしょう。筆者自身も過去に「これはほとんど使い物にならない…」と感じる場面を何度も経験してきました。(30代以上の方であれば、あの”イルカ”を思い出す方もいるのでは?)
実際にファイルサーバの検索に対する不満は、大きく次の3つに分類されるのではないでしょうか。
それぞれについて見ていきましょう。
検索速度への不満
まずは何度もご紹介しているように、ファイルサーバの検索速度への不満です。
使用するPCのマシンスペックやファイルサーバ自体のスペック、さらにサーバ内に蓄積されたデータの逼迫具合などによって検索速度は異なりますが、ファイルサーバの検索は、検索を実行する際にサーバ内の情報を取りに行くため時間がかかる上、何が検索対象となっているのか分からないことも。
欲しい資料やデータを見つけるために何度も検索をかけると、都度サーバ内の情報を取りに行くことになるので、多くの時間がかかるのです。
(参考)一般的なファイルサーバ内を検索方法
Windows:エクスプローラから接続するファイルサーバを選択し、エクスプローラの検索窓から検索
Mac:Finderから接続するファイルサーバを選択し、Finderの検索窓から検索
またファイルサーバを複数利用している場合、それぞれのサーバに検索をかけなければならないため、さらに時間がかかるでしょう。
検索結果への不満
次にファイルサーバの検索結果に対する不満です。
検索に時間のかかるファイルサーバですが、検索結果が出ても「見つけたい資料やデータではない…」と感じた経験はないでしょうか。
使用するマシンにもよりますが、設定*などを特に行わなければ、検索対象はファイル名のみです。(*Windows10であれば、エクスプローラ起動 > 表示 > オプション > 検索 > ファイル名と内容を常に検索する にチェックを入れればファイルの中身も対象となる。ただしその分検索に時間がかかる)
しかも検索結果にはファイル名だけが並ぶため、その情報だけを頼りに欲しい資料やデータかを判断しなければなりません。
また類似するファイルやフォルダが多く存在する場合は、全て検索結果に上がってきてしまい、どれが最新のものか分からないといったケースもあるでしょう。
こうした不便さからファイルサーバの検索結果に不満を感じる人も多いのです。
全文検索への不満
最後は聞き慣れない言葉かもしれませんが、全文検索への不満です。
全文検索(full-text search)とは、ファイルの中身を全てを対象とする検索機能のこと。
検索語句が文書中のどこに存在(ファイル名や本文中など)していても、検索対象になるので、膨大なデータから漏れなく情報を探すことができるほか、思わぬ情報の発見につながることもあります。
全文検索ができないことで、以下のような不都合が起きることがあります。
- 資料やデータの後半に書かれた断片的なキーワードの記憶で検索をかけてもヒットしない
- 分析データの元となる過去のデータの抽出が不完全になってしまった
- 取引履歴が開始時にさかのぼって確認できなかったために、対応に矛盾が生じてしまった
- 検索して見つからない場合でも、検索精度が不明瞭なため諦めることができない
- 該当する情報が社内にないことを証明するため、全データを手作業で確認せざるを得なかった
先ほども紹介したように、使用するPCの設定を変更すれば、ファイルの中身から検索をかけることもできなくはありません。 しかしその設定をすることで検索の速度がさらに遅くなったり、そもそもそのような設定があることに気がついていない人も多いのです。
ファイルサーバの検索体験に不満でもすぐにリプレイスできない理由
さてこのように速度・精度・機能それぞれで、ファイルサーバの検索には大きな課題が存在しています。
しかし、今すぐにファイルサーバを移行しようとはならないのが現実ではないでしょうか。なぜならファイルサーバの移行には多くのハードルが生じるためです。具体的には、以下のような理由です。
・古い資料・類似する資料の整理ができない
・運用ルールをすぐに変えられない
・移行先のサービスに乗り換えるべきかすぐに判断できない
古い資料・類似する資料の整理ができない
まず多くの情報システム担当者を悩ますのが、この古い資料や類似する資料の整理が難しいという点です。
古く更新されていない資料を削除して良いのか、ファイル名や中身が類似するファイルやフォルダの正しく必要なものはどれか、ファイルサーバの管理者側でそれらを判断するのは現実的ではありません。
ファイルサーバを移行する場合、明らかに不要なフォルダやファイルを除き、基本的には現在の状態を維持したまま移行するのが最も手間がかからない方法です。
しかし、肥大化したファイルサーバの中身をそのまま移行先(新しいファイルサーバやクラウドストレージ等)に移す場合、移行先によっては、既存のファイルサーバのファイル構成が取れなかったり、データ容量が膨大だと利用料が高額になるといったケースもあるでしょう。
その場合、古い資料・類似する資料をある程度整理してからでないと、なかなか移行に踏み切るのは難しいという課題が残るのです。
運用ルールをすぐに変えられない
ファイルサーバの移行や統合に伴い、従業員に接続先の設定変更を依頼しなければなりません。またフォルダ構成やファイル名など、新たに運用ルールを設ける場合、その周知徹底に労力がかかります。
従業員数が多いほど、設定や運用ルールの周知徹底のハードルは上がるため、しっかりと計画を立ててから移行に踏み切る必要があります。
また移行後はある程度従業員からの問い合わせが発生することは、最初から想定しておかなければならないでしょう。
移行先のサービスに乗り換えるべきかすぐに判断できない
現状よりも高スペックのファイルサーバにそのまま移行するのであれば、基本的にはサーバの調達費用だけで済むため、あとは計画を立てた上で移行・統合に踏み切れば問題ないでしょう。
しかし昨今登場するクラウドストレージに社内のデータを移行する場合、いくつかの懸念や疑問をクリアしなければなりません。
- 利用料/維持費はどのぐらいかかるか
- サービス利用の途中で金額が上がる可能性はあるか
- それら費用はオンプレミスのファイルサーバと比較してどうか
- 利用途中でサービス終了とならないか
- 万が一終了した場合、すぐに移行できる体制が取れるか
- 機能やインターフェースが途中で変わった場合に利用者から不満が出ないか
- そもそも社内のあらゆる資料・データを外部サービスに置くべきか(セキュリティ面)
- これらリスクに対して得られるメリットは何か
ざっと考えるだけでも、これらの検討が必要となってきます。
データ活用の加速や情報へのアクセスの利便性、データバックアップの観点など移行のメリットも多々ありますが、いざ移行しようとなるとそれなりの期間・費用が必要となるでしょう。
このように一筋縄には行かないファイルサーバの移行ですが、本題のファイルサーバの検索性を高める方法は存在しないのでしょうか。
次に紹介する企業内全文検索システム「Neuron ES」は、ファイルサーバの様々な検索課題を解決するだけでなく、社内ポータルやDB、その他クラウドストレージなどをまとめて、しかも高速に検索することができる大変便利なツールです。
ファイルサーバの検索体験を劇的に向上させる企業内全文検索システム
ファイルサーバの検索に課題がある場合、サーバを移行する以外の解決策として、企業内全文検索システムを導入する方法があります。
企業内全文検索システムの導入にあたっては、ファイルサーバ内の整理や運用ルールの変更も必要ないため、手軽にファイルサーバの検索課題を解決できる有効な手段です。
では、企業内全文検索システムとは一体どのようなものかご紹介します。
企業内全文検索システムとは
大規模・大容量でも高速に検索
高い検索精度&分かりやすい検索結果
アクセス権限を引き継ぐためセキュリティも安心
運用ルールの変更も必要なし
利用者の検索状況からファイルサーバ内の整理のヒントが得られる
企業内全文検索システムとは
企業内全文検索システム(通称:エンタープライズサーチ)とは企業における検索エンジンのことです。
企業内にある膨大なデジタルデータを、私たちが普段インターネット検索(Yahoo!やGoogle)を利用するような感覚で、データの様々な保管場所(ファイルサーバやクラウドストレージなど)を意識することなく、横断的かつ高速に検索できるのが特徴です。
ファイルサーバやクラウドストレージ(BoxやSharePointなど)以外にも、社内ポータルサイトや各種データベース、なども検索対象として含めることができるため、欲しい情報を一回の検索で見つけられるようになり、業務効率の改善に繋がります。
またファイルの中身全てから検索をする全文検索にも対応しているため、ファイルサーバ内のファイルの中身はもちろん、その他の保管場所にあるファイルの中身も含めて一括で全文検索をかけることが可能となります。
大規模・大容量でも高速に検索
企業内全文検索システムの特徴として、高速に検索結果が返ってくるのは大きなメリットです。
冒頭で紹介したように、ファイルサーバの検索速度は決して満足いくものではありませんでした。しかし企業内全文検索システムは、検索を行う度に情報を取得するのではなく、事前に検索対象から情報をクローリング(取得)し、集めた情報を蓄積する機能(インデックス)を備えています。
検索が行われると、そのインデックスから必要な情報だけを返す仕組みのため、高速に検索結果を返すことが可能となります。
高い検索精度&分かりやすい検索結果
弊社が提供する企業内全文検索システム「Neuron ES」は、高速な検索結果を返すだけでなく、検索精度も高いのが特長です。
「スマートフォンorスマートホン⇄スマホ」「テレワーク⇄リモートワーク」といった表記ゆれや、「スマートフォンから文書をプリントするには?」などの自然文による検索なども可能なため、検索慣れしていない方でも使いこなすことができるでしょう。
またファイルサーバの検索結果ではファイル名やフォルダ名しか表示されず、情報の中身がファイルを開くまで分かりませんでした。
しかし「Neuron ES」では、ファイル名はもちろん、冒頭の文章・サムネイル画像・ファイルの最終更新者・プレビュー機能なども備わっているため、直感的に探したいファイルかどうか判断することが可能です。
アクセス権限を引き継ぐためセキュリティも安心
企業内の資料やデータには、全社員にむやみにアクセスされては困る機密文書や他部署に見せられない資料やドキュメントも存在することでしょう。
「Neuron ES」は、ファイルサーバで設定されているアクセス権限を基本的に引き継ぐため、不要な検索結果が表示されるといった心配はありません。
また検索対象となる資料やデータそのものも、現状利用するオンプレミスのファイルサーバを対象としているだけなので、機密保持の面においても余計な心配をすることなく利用することが可能です。
運用ルールの変更も必要なし
既存のファイルサーバを検索の対象とするため、従業員に対して接続先の変更を依頼したり、運用ルールの策定・周知を行う必要などはなく、今まで通りの運用でファイルサーバ含む検索機能を強化することができます。
もちろん企業内全文検索システムの存在や使い方などについては、別途周知する必要はありますが、普段利用するブラウザなどから検索画面へアクセスし、インターネット検索のように利用してもらうだけなので、特別難しい操作や運用ルールが必要となるわけではありません。
利用者の検索状況からファイルサーバ内の整理のヒントが得られる
先ほどファイルサーバ内の整理に関して、管理者側だけで判断するのは難易度が高いとお伝えしました。
「Neuron ES」では管理者向けのレポート画面を用意しております。レポートではどのようなキーワードでよく検索されているか、どのようなファイル・フォルダが利用されているかなど、検索の状況を可視化する機能が備わっており、ファイルサーバ内の整理のヒントとしてのご活用も頂けます。
まとめ
さて今回はファイルサーバの検索にまつわるさまざまな課題と、その解決策としての企業内全文検索システムについてお伝えしました。
ファイルサーバの検索にお困りの方や、従業員の業務効率をもっと上げたいとお考えの方がいらっしゃいましたら、ぜひ弊社「Neuron ES」でできることについてお問い合わせください。
実際の画面操作などを交えたオンラインデモも無料にて行っております。ぜひお気軽にご連絡頂ければ幸いです。
- ファイルサーバの各種課題を企業内検索システムで解決!
- 管理ルールを定めても現場で守られない、整理したいが必要なファイルか分からない、別サーバだと上手くファイル共有できない、クラウドに移行するかまだ判断できないなど、ファイルサーバには様々な課題が存在します。これら課題を企業内検索システムの導入でサクッと解決しませんか?
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