Impulseの嵌合検査では、マイクを使用して収集した音のデータをAIで分析し、部品やコネクタの正確な嵌合を確認します。これにより、製造業における作業品質が向上されます。
Impulseによる嵌合検査
マイクによる集音に加え、カメラや各種センサーで作業状況を捉えることで、コネクタ等の取り付け作業の良否判定を正確に行うことができます。
主な検査対象
音の検知
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コネクタの嵌合音
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トランスミッションコネクタの嵌合音
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樹脂カバーの嵌合音
ユースケース
自動車メーカー(完成系):カーナビのコネクタ検査
部品やコネクタ類の嵌合検査にImpulseを利用し、マイクロフォンで収集した音データをAIで分析することで、カーナビ装置の組み付け時におけるコネクタ嵌合の品質を向上。
課題
- カーナビ装置などの精密機器の製造過程において、部品やコネクタの嵌合不良は製品の品質低下を引き起こす重大な問題である。
- 従来の目視や手作業による確認作業では、作業者の熟練度に依存するばらつきや、微細な嵌合不良を見逃すリスクが存在していた。
取り組み内容
- 製品組み立て工程における部品やコネクタの嵌合時に発生する音をマイクロフォンで収集し、Impulseを用いてその音データをAIで分析。
- 分析により、嵌合が正しく行われた際の音と不良時の音の特徴を学習し、リアルタイムでの嵌合状態の判定を実現した。
導入効果
- 嵌合時に発生する音のデータ分析により、従来の手作業に比べて嵌合不良の検出精度が大幅に向上し、作業品質の一貫性が保たれるようになった。
- AIによる自動判定システムの導入により、作業者の負担軽減と生産効率の向上が実現。将来的には、より多品種の部品やコネクタに対する嵌合検査への応用が期待される。
電子機器:基板実装時のコネクタ接続作業
各種電子機器製造において、Impulseを用いた嵌合検査を導入し、音データをAIで分析することで部品やコネクタの嵌合状態を正確に判定。
課題
- 精密機器の小型のコネクタは嵌合音が小さく、人の手と耳による確認では正確性にかけることがあった。
- コネクタのはめ込みチェックを何度も行うことにより、チェックのために多くの時間がかかる。
取り組み内容
- 組立工程で部品やコネクタが嵌合される際に特有の音をImpulseが検知。正確な嵌合と不良嵌合を区別するシステムを開発。
- このシステムは、部品やコネクタの種類ごとに特定の音のパターンを学習し、嵌合が適切に行われているかをリアルタイムで判定する。
導入効果
- AIによる音データ分析によって、従来目視や手感では検出しにくかった微細な嵌合不良を正確に検出することができるようになり、不良率の大幅な削減と作業品質の向上を実現。
電子機器:樹脂カバーの嵌合確認
Impulseの嵌合検査を導入することで、樹脂カバーの嵌合チェックを自動化し、製品品質と検査効率を向上。
課題
- 樹脂カバーの微細な嵌合不良は目視や手触りでは検出しづらく、不良品の混入リスクが高かった。
- 手動検査には時間がかかり、特に大量生産時には生産ラインのボトルネックとなっていた。
取り組み内容
- Impulseの音声解析技術を使用し、樹脂カバーが閉まる際のスナップフィットの音をリアルタイムで監視。
- AIがカバーの締め付け品質を評価し、異常があれば警告を発するシステムを実装。
導入効果
- 自動検査システムの導入により、微細な嵌合不良も確実に検出できるようになり、品質の一貫性が向上しました。
- 手動検査に比べて検査時間が短縮され、生産ラインのスループットが向上しました。
基本機能
検査方法
- インライン作業、定点セル作業どちらにも対応
- 音検査による判定が可能
- カメラや各種センサーで作業サイクルと嵌合作業を特定も可能
利用するデータ
音声データに加え、作業動画および距離/人感センサーデータを同時に読み込むことにより、良否判定の正確性を向上させます。
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音声データ
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動画データ
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距離/人感センサーデータ
即時判定&外部連携
音の良否結果を作業者様にお知らせします。またカスタマイズにより外部システムとの連携も可能です。
音の良否判定
ノイズ除去サンプル
音の周波数および時間特性を考慮し、動的に適切なノイズ低減が可能
※クリックでノイズ除去前・除去後の音声をご確認いただけます。音量に注意して再生してください。
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機械稼働音
ノイズ除去前
ノイズ除去後
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ドリル音
ノイズ除去前
ノイズ除去後
効果音提供:ポケットサウンド
基本的なシステム構成
よくある質問
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A. 専用のマイクは不要で、市販されている安価なマイク、カメラを用いて判定が可能です。
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A. PLCや画像から組立開始を検知しますので、CPU搭載のPCでもAI判定処理を100ms程度で実現できます。
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A. コネクタごとにモデルと閾値を設定できます。また複数のコネクタをまとめて1つのモデルで判定することも可能です。
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導入の流れ
※横にスクロールしてご確認ください
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- プレ分析
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サンプル収音
音が収音できるか?
OK/NGの判定ができるか?
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- 実現性検証
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現地収音・精度検証
判定手法の確認・検証
検証結果のご報告
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- 評価版導入
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試験運用
実際の作業環境と同等の条件で1ヶ月~継続的に運用
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- 本番導入
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本番運用
生産工程への適用
作業者様で閾値調整